マスタ設定

薬剤在庫管理システムのマスタ設定について説明します。
前提として、システムの初期セットアップが完了し、医院ユーザとしてログインできる状態であるものとします。

医薬品マスタ設定

在庫管理業務を開始するにあたり、まず医薬品のマスタをインポートする必要があります(初期状態では医薬品のマスタは入っていません)。また、制度改正等で医薬品マスタにあった場合も同様の手順で医薬品マスタを更新することができます。

メニューより「医薬品マスタ」を選択します。

「マスター更新」ボタンをクリックするとマスタ更新画面が表示されます。この画面で「マスター更新開始」ボタンをクリックするとマスタ更新が開始されます。なお、医薬品マスタを取得するにはインターネットに接続できる環境が必要になります。

マスタ更新開始が開始されると「マスター更新を開始しました。処理結果を確認するには画面を再読込してください。」というメッセージが表示されます。「画面を再読込」ボタンをクリックすると更新履歴欄にマスタ取込処理の処理状況が表示されます。

なお、マスタ取込には30分程度の時間がかかります(実際の処理時間は通信状況や実行するマシンの性能より前後します)。処理が完了すると処理状況欄に「取込完了」と表示されます。

医薬品登録

マスタ取込を行った後、医薬品を利用する上で必要な情報の登録を行います。この操作を「医薬品品登録」と呼びます。なお、医薬品登録は仕入登録や旧薬剤在庫管理システムからのデータ移行により自動で行うこともできますので、利用開始時にこの手順を実行する必要はありません。

医薬品登録を行うにはメニューより「医薬品マスタ」をクリックし、表示される医薬品マスタ設定画面にて、種類:未登録医薬品を選択し「検索する」ボタンをクリックします。

医薬品登録されていない医薬品の一覧が表示されますので、登録したい医薬品の「医薬品登録」リンクをクリックします。なお、登録したい医薬品がページ内に含まれない場合、医薬品名、レセ電コードを指定して抽出することができます。

医薬品登録画面が表示されます。登録内容については「5章 仕入・出庫」を参照してください。

独自薬剤登録

マスタ取込でインポートした医薬品マスタに含まれない薬剤(保険適用外の薬剤等)の在庫管理を行うには、医院独自の薬剤(=独自薬剤)として医薬品の登録を行う必要があります。

独自薬剤の登録を行うにはメニューより「医薬品マスタ」をクリックし、表示される医薬品マスタ設定画面にて、種類:独自薬剤を選択し「検索する」ボタンをクリックします。

独自薬剤の一覧が表示されます。初期状態では何も登録されていません。新規で独自薬剤の登録を行うには「独自薬剤登録」ボタンをクリックします。

以下の表に従って基本情報欄を入力し「登録する」ボタンをクリックすると、独自薬剤として登録されます。登録情報欄については、通常の医薬品と同様に入力してください。

項目 説明
レセ電コード 医薬品のレセ電コードを入力します(注1)
医薬品名 医薬品の名称を入力します
医薬品名カナ 医薬品名カナを入力します
使用区分 医薬品の使用区分をリストボックスから選択します
薬価 医薬品の薬価を入力します。なお、仕入値は仕入登録時に登録します
規格単位 規格単位を入力します。省略可能です
デフォルト単位 医薬品の在庫管理の単位を指定します

注記)

  1. 日レセから処方の連携を行う場合、日レセで登録しているレセ電コードにあわせておく必要があります。レセ電コードの先頭3桁はプルダウンから選択し、末尾6桁をテキスト入力します。

独自薬剤の登録後、通常の医薬品と同様に医薬品パッケージ情報の登録を行うことができます。登録内容については「5章 仕入・出庫」を参照してください。

仕入先マスタ設定

医薬品の仕入登録を行う際に指定する仕入先を登録します。
なお、仕入先マスタは旧薬剤在庫管理システムからのデータ移行により登録することもできます。データ移行を行う場合の手順は次章にて説明します。

仕入先の登録を行うにはメニューより「仕入先マスタ」をクリックします。

「新規作成」ボタンをクリックすると、仕入先登録画面が表示されます。

以下の表に従って入力し「登録する」ボタンをクリックすると、仕入先として登録されます。

項目 説明
仕入先正式名称 仕入先の名称を入力します。この名称は仕入先マスタ上でのみ使用されます
仕入先略称 仕入先の略称を入力します。この名称が仕入登録等の各業務画面にて表示される名称となります
消費税区分 仕入登録時に入力する金額を税込み金額とみなすか税抜き金額とみなすかを指定します

仕入先一覧画面の「表示順設定」ボタンをクリックすると、仕入先の表示順を変更することができます。

倉庫マスタ設定

薬剤在庫管理システムでは、医院内の在庫を保管場所別に管理することができ、保管場所を「倉庫」と表現しています。保管場所別に在庫を管理する必要がない場合は、デフォルトで登録されている倉庫1のままで利用ください。2つ以上の倉庫で管理する場合は、メニューより「倉庫マスタ」を選択します。

「新規作成」ボタンをクリックすると、倉庫登録画面が表示されます。

倉庫名称を入力して「登録する」ボタンをクリックすると、倉庫が追加されます。

複数の倉庫を利用する場合、どの倉庫を優先して入庫・出庫するかを指定するための「優先順位」を指定することができます。倉庫をリスト表示するための並び順も優先順位順となります。

なお、処方に対する医薬品の出庫をどの倉庫から行うかについては、倉庫の優先順位に加えて、診療科別にルールを指定することができます。詳しくは診療科マスタ設定を参照ください。

倉庫の優先順位を指定するには「優先順位設定」ボタンをクリックします。

表示されたダイアログ上で「↑」「↓」ボタンをクリックし、倉庫の優先順位を指定します。リストの上がより優先順位が高い倉庫となります。「適用する」ボタンをクリックすると優先順位が登録され、指定した順序で倉庫の一覧が表示されます。

薬剤変換マスタ設定

薬剤在庫管理システムでは、制度改正等によりレセ電コードが変更になった場合の、旧レセ電コードから新レセ電コードへの変換をサポートしています。具体的には、以下の機能において旧レセ電コードから新レセ電コードの変換を行います。

それ以外の機能では、旧レセ電コードから新レセ電コードへの変換は行われません。例えば、登録済みの医薬品在庫は旧レセ電コードのままとなりますので、必要に応じて別途、新レセ電コードへの変換を実施ください。

薬剤変換の登録を行うにはメニューより「薬剤変換マスタ」をクリックします。

「新規作成」ボタンをクリックすると、薬剤変換登録画面が表示されます。

新・旧レセ電コードを入力し「登録する」ボタンをクリックすると登録完了となります。

診療科マスタ設定

薬剤在庫管理システムでは、日レセから取り込んだ処方に対する医薬品の出庫を、どの倉庫から優先的に行うかのルールを、診療科別に指定できます。逆に、倉庫一つで運用する医院においては診療科マスタの設定は必要ありません。

診療科マスタを設定するにはメニューより「診療科マスタ」をクリックします。

「新規作成」ボタンをクリックすると、診療科登録画面が表示されます。

診療科コード、診療科名称を入力し「登録する」ボタンをクリックします。診療科コードは日レセに登録しているものと同じコードにしておく必要があります。登録が完了すると、診療科一覧に追加されます。

続いて、該当の診療科の出庫優先順位を設定するために「優先順位設定」リンクをクリックし、出庫優先順位設定画面を表示します。

該当の診療科の処方に対して、医薬品を出庫させたい倉庫を選択し「追加する」ボタンをクリックします。出庫させたい倉庫が複数ある場合は、複数設定することもできます。追加した後で優先順位を変更したい場合は「優先順位設定」ボタンをクリックすることで、優先順位を変更できます。優先順位の設定が完了したら「もどる」ボタンで診療科一覧画面に戻ります。

なお、出庫優先順位は「複数の倉庫に在庫がある場合に、どの倉庫から優先して出庫させるか」という優先順を与えるものであって、該当の倉庫からの出庫可否を決めるものではありません。ですので、ここで倉庫を設定しなかったからとしても、その倉庫から出庫が行われることはあります(設定された倉庫のいずれにも在庫が存在しない場合)。

ユーザマスタ設定

薬剤在庫管理システムでは、ひとつの医院に対して複数の利用ユーザを作成することができます。ただし、ユーザごとに利用できる機能の制限等はありません。

ユーザの追加を行うにはメニューより「ユーザマスタ」をクリックします。

「新規作成」ボタンをクリックすると、ユーザ登録画面が表示されます。

以下の表に従って入力し「登録する」ボタンをクリックすると、ユーザが登録されます。

項目 説明
ログインID ログイン画面で入力するユーザのログインIDです
名称 ユーザの名称を入力します。帳票出力時に印刷者名として出力されます
パスワード ログイン画面で入力するパスワードです。最低8文字以上で入力してください

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