初期セットアップ

薬剤在庫管理システムの初期セットアップ方法について説明します。
前提として、システムのインストールが完了し、システム管理者ユーザでのログインができる状態であるものとします。

利用開始

Webブラウザで薬剤在庫管理システムにアクセスします。例えば、薬剤在庫管理システムを 192.168.1.2 というホストで動かしている場合、ブラウザのアドレスバーにhttp://192.168.1.2:8080/と入力します。

ログインボタンをクリックすると、入力フォームが表示されます。

ここでは、システム管理者としてログインするため以下のように入力します。

項目名
ログインID sysadmin
パスワード bieChoh3Eik9

ログインに成功すると「ようこそ! システム管理者さん」と表示されます。

日レセ接続設定

薬剤在庫管理システムでは、日医標準レセプトシステム(以下、日レセ)と連携し、日レセで登録された処方データを取り込むことができます。日レセとの連携を行う場合は、メニューより「日レセ接続設定」を選択し、接続情報の登録を行います。

日レセとの連携には日レセAPIを利用します。以下の表に従い日レセAPIの接続に必要な項目を入力し、「テスト接続」ボタンをクリックします。接続に成功するとテスト接続状況欄に「✓成功」と表示されます。

項目名 必須 説明
接続先URL 日レセAPIの接続先エンドポイントURLを指定します
ユーザ名 日レセAPIの実行ユーザを指定します
パスワード 日レセAPIの実行ユーザのパスワードを指定します(注1)
証明書の検証 日レセAPIにHTTPSを利用する場合に、接続先サーバのSSL証明書の検証を行うかどうか
CA証明書ファイル 日レセAPIにHTTPSを利用し、かつサーバ証明書の検証を行う場合に利用するCA証明書ファイル
SSLクライアント認証 日レセAPIがクライアント証明書で保護されている場合にチェックする
証明書ファイル 日レセAPIの呼び出しに利用するクライアント証明書ファイル(注2)
秘密鍵ファイル 日レセAPIの呼び出しに利用するクライアント証明書の秘密鍵ファイル
秘密鍵パスフレーズ 日レセAPIの呼び出しに利用するクライアント証明書の秘密鍵をパスフレーズで保護している場合に入力する。パスフレーズを解除している場合は入力不要

注記

  1. 日レセクラウド版を利用する場合はAPIキーを指定してください。
  2. PKCS12形式ではなく、PKCS12形式のファイルに含まれる証明書ファイル(一般に拡張子としてcrt、pem、der等が用いられる)を指定してください。

医院登録

実際の在庫管理業務を始めるにあたっては、まず医院情報を作成します。メニューより「医院管理」を選択します。

「新規医院追加」ボタンをクリックすると、医院登録画面が表示されます。

以下の表に従い医院の情報を入力し、「登録する」ボタンをクリックします。項目はすべて入力必須となります。

項目名 説明 初期値
医院名称 医院の名称を指定します なし
在庫管理単位 在庫の管理を、医薬品単位で行うか・医薬品のロット単位で行うかを指定します(注1) 医薬品単位
入庫倉庫選択 仕入登録時にどの倉庫の在庫として登録するかを指定します(注2) 自動選択
自動出庫可否 医薬品ごとに指定する自動出庫可否の初期値を指定します(注3) 自動出庫対象とする
発注候補閾値 発注管理画面で発注候補とするかどうかの閾値を指定します(注4) 1.2
使用期限警告期間 仕入登録時に、使用期限の近い医薬品があった場合に警告を表示するための期間(=月)を指定します(注5) 3
デッドストック期間 デッドストック一覧画面に、デッドストックとして表示するための期間を指定します(注6) 6
初期ユーザ この画面で登録する医院の在庫管理を行うためのユーザを登録します(注7) なし

注記)

  1. ロット単位での在庫管理は、バーコードスキャンによるロット情報の読み取りが前提となります。
  2. 自動選択を指定した場合は、すでに在庫登録がある倉庫を優先し、どの倉庫にも在庫登録がない場合は予め設定した倉庫の優先順位の最も高い倉庫の在庫として登録します。固定を選択すると必ず特定の倉庫の在庫として登録します。
  3. 自動出庫可に設定した医薬品は、日レセから連携された処方がある場合に、一括出庫登録ボタンにより処方された数量分の出庫を行うことができます。自動出庫不可に設定した医薬品の場合、個別に数量を指定して出庫登録する必要があります。
  4. 医薬品ごとに予め登録した発注点×閾値を在庫数が下回ると、発注画面に発注候補として表示されます。発注点としては、医院に確保しておきたい在庫数を、閾値としては発注から仕入までのタイムラグを考慮した係数を設定してください。
  5. 仕入登録時に、医薬品の使用期限がここで指定した月数以内であれば、警告メッセージを表示します。なお、使用期限の読み取りはバーコードスキャンにより行われます。
  6. ここで指定した月数以上、出庫が行われていない医薬品をデッドストックとして表示します。
  7. 医院の在庫管理を行うためにはシステム管理者とは別のユーザを作成する必要があります。

「登録する」ボタンをクリックし登録が完了すると、ログイン画面が表示されます。作成した初期ユーザでログインし、在庫管理業務を開始することができます。

バーコードリーダのセットアップ

薬剤在庫管理システムでは、入庫・出庫等の在庫管理業務においてバーコードリーダを用いて医薬品の登録を行うことができます。薬剤在庫管理システムは以下の形式のバーコードを認識することができます。

バーコードリーダの機種選定にあたっては以下をご確認ください。

文字 説明
/ スラッシュ
: コロン
* アスタリスク
, カンマ
. ピリオド
(FNC) 括弧開 FNC 括弧閉
(FNC1) 括弧開 FNC1 括弧閉
(GS) 括弧開 GS 括弧閉
<FNC> 不等号小なり FNC 不等号大なり
<FNC1> 不等号小なり FNC1 不等号大なり
<GS> 不等号小なり GS 不等号大なり

注記)

  1. 医薬品に用いられる製造番号、使用期限を含むバーコードには、次のものがあります。

バーコードリーダのセットアップに関しては、ご利用の機種のマニュアル等を参照ください。


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